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早く審査を受けるには? - 海外情報 ヨーロッパ -
ここでは、ヨーロッパでなるべく早く特許登録を受けたい場合や、ライバル企業より早く権利化したいという場合に役に立つ制度をご紹介します。
(1) PPH(特許審査ハイウェイ)
こちらのページでご紹介したPPH(特許審査ハイウェイ)を、ヨーロッパでも利用することができます。
ある国の特許庁またはPCT国際段階で、特許可能との判断がされた出願は、出願人の申請により、欧州特許庁において早期審査を受けることができます。
PPH申請の要件
- PPHの申請を行う出願が、最先にした出願と、優先権を主張している等、特定の関係にあること。
- PPHの申請の基礎となる出願が、特許可能と判断されている。
- 申請を行う出願のすべての請求項(クレーム)が、基礎となる出願の特許可能な請求項と充分に対応している。
- 申請を行う出願が審査着手される前であること。
提出書類
- 特許可能な請求項の写し、EPO公用語による翻訳文
- PPHの申請の基礎となる出願のすべてのオフィスアクションの写しとその翻訳文
- 引用文献
- 請求項の対応表
※上記 a~c は省略できる場合があります。
PCTを利用したPPH申請の要件
- 国際調査機関の見解書(WO/ISA)、国際予備審査機関の見解書(WO/IPEA)または国際予備審査報告(IPER)のうち最新の書類において、特許性有りと示された請求項が存在する。
- 申請を行う出願の請求項が、上記書類において特許性有りと示された請求項と十分に対応している。
- 申請を行う出願が審査着手される前であること。
申請を行う出願の請求項が、上記書類において特許性有りと示された請求項と十分に対応している。
(2)PACE(Program for Accelerated Prosecution for European Patent Applications)
申請に際して費用は発生せず、提出書類は申請書のみです。
- 早期調査(Accelerated Search)
- 早期審査(Accelerated Examination)
があり、申請の際にいずれか、または両方を選択することができます。
- 早期調査(Accelerated Search)
- 優先権を主張していない出願(最初の出願)の場合、出願人は出願日から約6ヶ月以内にサーチレポートを入手することが出来ます。
- 優先権を主張した出願の場合には、出願をする時に早期調査を請求することができ、EPO はできるだけ早くサーチレポートを作成します。
- 早期審査(Accelerated Examination)
- 早期審査はいつでも請求することができます。
- 早期審査の請求がされた場合、審査部が出願書類の受領、又は早期審査請求の受理のいずれか遅い日から、3ヶ月以内に最初の審査報告書が発行されます。
※PACEプログラムを利用する場合、出願人は、審査結果に対して、応答期間の延長を行わずに応答する必要があります。