新規性喪失の例外について(改正特許法第30条の規定) of 伊藤吉田国際特許事務所

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新規性喪失の例外について(平成30年施行の改正特許法第30条の規定)

平成30年2月27日に閣議決定された「不正競争防止法等の一部を改正する法律案」
が、平成30年5月23日に可決・成立しました。この法律は平成30年5月30日に公布され、改正特許法第30条の規定については平成30年6月9日に施行されました。

本改正によって、平成30年6月9日以降の特許出願に対する新規性喪失の例外期間が今までの6か月以内から1年以内に延長されます。

例えば、平成29年12月10日に公開された発明に対して特許出願をする場合、改正前は6か月後の平成30年6月10日までに特許出願をしなければ新規性を喪失し出願が拒絶されていましたが、改正後は1年後の平成30年12月10日までに特許出願を行えば、例外を適用でき特許を取得できる可能性があります。

※平成30年以前の改正前のものについては新規性喪失の例外についてをご参照ください。

注意点

この制度は日本の制度・特例ですので、外国には適用できません。外国出願をお考えの場合は出願する国によって注意が必要です。

例えば欧州では、公認の国際博覧会にて出品された発明が対象となり、例外期間は「出願日」から6ヶ月以内となっております。

中国では、中国政府が主催する国際博覧会にて出品された発明、並びに学術会議または技術会議で発表された発明が対象となり、例外期間は「出願日または優先日」から6ヶ月以内となっております。

また、米国、韓国に関しては新規性喪失の例外期間が同じ1年以内なのに対して、米国は「優先出願日」から過去1年以内、韓国は「出願日」から1年以内であり、例外期間が同じでも基準日がそれぞれ異なる事が伺えます。

※米国における新規性喪失の例外につきましては、米国における新規性喪失の例外についてをご参照ください。

なお、PCT出願のように、多数の国を含む場合は、各国毎に取り扱いが異なるので、わざわざ新規性喪失した部分を除去せずに、日本出願と同様の内容をPCT出願し、各国段階でそれぞれ各国の法制に合わせた対応を取るのが一般的です。

もし特許出願をご予定で、すでに発明を公開してしまったかも?と心当たりのあるお客様も、上記のような救済策がありますので、ぜひ一度弊所までご相談ください。